3Dプリントしたハーモニックドライブ July 10, 2020
はじめに
新しい3Dプリンタを手に入れて性能を試すいいネタが無いかと考えた。
いままで工作で歯車が必要な時はCNCフライスでやっていたが3Dプリンタでも使える歯車作れないかなと思って歯車を使った何か無いか調べ始めた。
そこで目に留まったのがハーモニックドライブ。歯車に加えて構造の弾性変形を利用するのでちょうどいいターゲットだと思って設計を開始した。
試作1回目
原理を調べて見様見真似でまずはモデリングしてみた↓。回転源は分解した前の3Dプリンタのエクストルーダについていたよくあるステッピングモータ。
ギアのモジュールは攻めて0.5にしてみた。また出力軸側から見てウェーブジェネレータとフレクスプラインの動きがよくわかるように肉抜きだらけにしている。
印刷してみたら、残念ながら歯車がつぶれていてうまくかみ合わなかった。さすがに0.4mmノズルのPLAでモジュール0.5は厳しかった。他についても肉抜きしすぎて簡単にポキポキ折れてしまった。気を取り直して2回目開始
試作2回目
1回目の失敗を生かして今回はモジュール2にした、また構造の厚みを全体的に増やした↓。 今回は印刷はうまくできた。
試作一個目. pic.twitter.com/nXvGk9SRE4
— がくせいしつ (@YASUBE_T_AU) July 9, 2020
アセンブリしてみて動かしてみたら、変形に耐えられずフレクスプラインが割れてしまった(以下動画)。そもそもPLA使っているのが間違いだがもっと変位に耐えられる形にしないといけない。
いままで名前はしってたけど原理は知らなかったやつ. 壊れながら動いてるw. pic.twitter.com/M5Isnx5FcH
— がくせいしつ (@YASUBE_T_AU) July 9, 2020
試作3回目
フレクスプラインが弾性変形しても割れないように↓のように形状を工夫した。
フレクスプラインリベンジ pic.twitter.com/UosTZ4Rtqx
— がくせいしつ (@YASUBE_T_AU) July 10, 2020
今度はちゃんと変形に耐えて動作してくれた、完成。
— がくせいしつ (@YASUBE_T_AU) July 10, 2020
おわりに
ちゃんとしたものを作るならABSとか変形に強いものにしたほうがいい。 手のりサイズでコンパクトかつ好みの見た目にできて満足である。
以上
参考文献
[1] ハーモニックドライブ®の原理